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Interview

- 卒業生インタビュー -

木下 綾子さん

株式会社ステラコンサルティング 代表取締役


1)まずは、簡単なプロフィールを教えて下さい。

高校卒業後に進学した大学・大学院では電気工学科で制御工学の研究室に所属していたのですが、大学院では教授にわがままを言って産業技術総合研究所の知能システム研究部門に派遣させていただき、ロボットビジョンの研究をしました。

修了後は電機メーカーに就職し、9年半ほど組込みソフトの開発に従事しました。

就職当初は定年退職まで会社員を続けると思っていましたが、2011年にリーマンショックが起きたことをきっかけに考えが変わりました。

会社の業績が悪くなり、会社の看板ではなく自分自身の力でお金を稼げるようになりたいと思い、中小企業診断士の受験を始めたのです。働きながら勉強を続けて3年がかりで合格し、その後半年ほどで独立開業しました。

現在は株式会社ステラコンサルティングという会社の代表を務め、経営コンサルティング、M&Aアドバイザリー等を行っています。


2)なぜMOTを学ぼうと思われたのですか?また、その中でも農工大を選ばれた理由があれば教えてください。

まず大学院に再度進学するにあたって、MBAとMOTを比較しました。

周囲を見てもMBAを修了している方はたくさんいますが、MOTの方はほぼ見かけません。中小企業診断士としての差別化のためにもニッチな方に進むべきと考えました。

また、元々電機メーカー出身でものづくりが好きだったこともあり、中小製造業のお客様の支援を強化したいと考えて、MBAよりMOTを選択しました。

それからMOTを実施している大学院を調べましたが、様々なカリキュラムがありました。平日夜、土曜の授業で働きながら通えるコースは農工大MOTだけだったと記憶しています。

社会人学生だけではなく、大学から現役で進学してくる若い学生さんと一緒に学べる点も面白いと感じた点です。


3)東京農工大学のMOTに入学され、当初の目標は達成できたと思いますか?

中小企業診断士の試験で経営的な勉強はしたので、その土台に技術経営の知識を+αするという意味では目的を達成できました。 私が通っていた当時はURAに関する講義もあり、大学における研究マネジメントという新たな世界を知ることができました。


4)在学中のお仕事と学業の両立はどのように実現されたのでしょうか?

平日の仕事後に数日と土曜に授業を受け、授業がない日に宿題やレポートに取り組みました。

プロジェクト研究も並行して進むため、作業内容までタスク出しをして計画的に進めていきました。

会社に勤めている方だとなかなか勉強の時間を作るのも一苦労というお話を聞きますが、私は幸い自営業なので、仕事を少し抑えて大学院の勉強に時間を充てることができました。


5)東京農工大MOTのカリキュラムはいかがでしたか?また、修了してよかったと感じている点はどんなところですか?

基礎科目、マネジメント科目、イノベーション科目、プロジェクト研究から成るカリキュラムで、技術分野に特化したイノベーション科目があるのが特徴的だと思いました。

全体的に大企業で働いている方の視点が強かったように思います。

せっかくMOTに通われる意欲的な人が集まっていますし、ベンチャーに就職する学生も増えていることから、ベンチャーや起業、資金調達、企業法務等に関する科目があると良いのではないかと思います。(※編集注:2024年現在は、スタートアップに特化したグローバル戦略論なども開講されています。)

また、製造業に就職される方が多いと思うので、生産管理等の科目もあると実践的で良いのではないでしょうか。(※編集注:2024年現在は、生産管理に関する講義なども開講されています。)

MOTで学んだ内容ももちろんよかったのですが、一番よかったことは素晴らしい先生方や学生たちとの知り合えたことです。


6)在学中、特に印象に残っている講義やイベントがあれば教えてください。

プロジェクト研究では、ニッチトップ起業の成長要因について研究をしました。 ニッチトップ企業とは、経済産業省が発表している世界市場のニッチ分野で勝ち抜いている優良企業のことです。公表されている様々なデータを集計したり、ニッチトップ企業数社にインタビューを実施し、その成長要因を探りました。 指導教員の先生に指導をしていただきながらかなり時間をかけて研究を進め、ありがたいことに中間報告会で優秀賞を受賞しました。評価をいただけたことで、その後の研究のモチベーションにもなりました。


7)学生生活を通じて、ご自身に変化はありましたか?

久しぶりの学生生活だったので、非常に楽しませてもらいました。 本来であればMOTで設定されている科目を受講すれば良いのですが、折角のチャンスということで韓国語の授業も履修しました。 仕事ではMOTで学んだことが活かしきれているわけではないのですが、徐々に関連する仕事も増えてきました。 MOTに関連する内容のセミナー等も依頼されることがあります。 中小企業診断士×MOTは親和性が高く、元々持っていた診断士で学んだ知識にMOTでの学びを加えることで他の診断士との差別化になると感じています。


8)今後入学を検討している皆さんへひとことお願いします。

仕事が忙しくて通えない、学費が高い、様々な理由があってなかなか受験できない方もいらっしゃると思いますが、調整してチャレンジする価値は十分にあります。

ぜひ会社やご家族に相談してみることをお勧めします。

農工大のキャンパスは入るだけでフレッシュな気持ちにさせてくれる、緑が多く広々とした素敵なキャンパスです。

ぜひ農工大MOTで切磋琢磨できる仲間を作って、新しい世界の扉を開いてください!

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